2009年12月に日産自動車から電気自動車「日産リーフ」が発売されました。

エンジンを持たない完全な(100%)電気自動車です。リチウムイオン電池を搭載しており、普通充電と急速充電に対応した充電機能を備えています。自動車の走行は電気モータの回転トルクを利用します。電気モータは交流同期モータ(DCブラシレスモータ)を使用しています。一般の交流モータ(交流誘導モータ)のようにブラシを持たず、レアメタルの1つであるネオジウムを使用した永久磁石が持つ強力な磁力で回転子(ロータ)を回転させる方式のモータです。

リーフに搭載されたリチウムイオン電池は次のように構成されています。
1枚のラミネート型電池を電池セルといいます。電池セルの端子電圧は3.7V、電池容量は33.8Ah(125Wh)です。これを4個使用して2直列×2並列に接続しています。このように組み合わせたものを電池モジュールといいます。電池モジュールの端子電圧は7.4V、電池容量は67.6Ah(500Wh)になります。リーフはこの電池モジュールを48個使用しています。すなわち電池セルを192枚使用しています。48個の電池モジュールを直列接続してバッテリパックとして車の底部に搭載している。バッテリパックの電圧は355V、電池容量は67.6Ah(24kWh)の大容量になります。 一般家庭で使用する電気量の2日分に相当します。

リーフをマイカーとして乗車して約2年が経ちました。自宅や市街地の駐車場に設置された普通充電器、コンビニや高速道路のサービスエリアなどに設置されている急速充電器の使用体験を通して短距離走行や長距離走行における多くの走行データを得てきました。
これらの概要については、オーム社月刊誌「OHM」“リチウムイオン電池の概要&電気自動車の乗車体験記”2012年6月号93~95ページに掲載しています。

コンビニにおける急速充電

コンビニにおける急速充電

量販店における急速充電

量販店における急速充電

市街地での急速充電

市街地での急速充電

高速道路サービスエリアにおける急速充電

高速道路サービスエリアにおける急速充電